手紙の宛名の『へ』に点々の意味は?

おしえて№595 投稿者 こばさん
よく手紙の宛名に”〜さんへ”の『へ】に点々『゛』を使うのは何ででしょうか?不思議です。
乱気流さん

 手紙の宛先「〜さんへ」だけに止まらず、宛名「〜君へ」と行先「〜へ」或いは案内板等の「お客様へ」にも「へ」に「〃」の用例があり、又直接「様」に「〃」の用例まであるようです。「「へ」又は「様」に「〃」の付いた理由は、WEBサイト上に限れば国語の専門家の面々でも真相解明には至っていないようです。
参考URL:「ことば会議室/岡島昭浩」
http://kuzan.f-edu.fukui-u.ac.jp/BBS/room_1/read.bbs?BBS_MSG_990526234327.html
http://kuzan.f-edu.fukui-u.ac.jp/BBS/room_1/he.gif http://kuzan.f-edu.fukui-u.ac.jp/zatu/samazama.pdf
「Yeemar's Home Page」
http://www.asahi-net.or.jp/~QM4H-IIM/x_he02.jpg

 以上から、答えの幅が広がったと勝手に解釈して私見を述べます。
 行先の件を除けば、「へ」又は「様」の「〃」は終止符の役目?ともいえますが、それでは宛名人に失礼とも受け取れ、「様」を別にすれば平仮名「へ」は「屁」に通じる事から打ち消し的な感じも受け、これなら少なくとも宛名人への失礼は避けられそうです。

 ここからは、大胆仮説になりますので、眉に唾して読んで下さい。
<助詞の「へ」は、「へ」と書く、例〜さんへ>の基準が有るにも係わらず、サイン色紙の宛名には表音と合致した「〜さん江」等の表記を見掛ける事が多いようですが、これは、宛名人に「へ」では「屁」に通じる事への配慮と、表音的には合致するものの、平仮名の「え」をあてるのは仮名遣いとしておかしい事もあり、片仮名の「エ」の字源としての「江」も否定はしませんが、それよりも平仮名「え」の字源のひとつ「江」のくずし字(草書体)等をあてたからではないでしょうか。

 「江」に限らず、他の「え」の字源「衣、盈」等のくずし字(草書体)でも良いのですが、字義から「江→大河→末広がり」の連想が働いたかも知れません。手紙等と違い現代でも「江」又は「江」のくずし字(草書体)が形として残っているのは、一部の業界では昔から反復継続してサイン色紙等に宛名を書く機会が多かったことから、本来の意味がちゃんと伝えられて来たからではないでしょうか。

 一方、嘗て手紙の宛名等にも平仮名「え」の字源たる「江」のくずし字(草書体)があてられていたものの、平仮名「え」の字源が「衣」と一音一字に統一されて「江」のくずし字(草書体)は「盈」等とともに変体仮名(*注*)扱いとなり、当初は慣用的にくずし字(草書体)の「江」として遣っていたものが、やがてくずし字世代と助詞「へ」世代が共存するに至り、変体仮名の認識なき世代が「江」のくずし字(草書体)を意識的に取り入れる人もいれば似たような形だけを無自覚的に真似る人もいて、本来の「江」のくずし字(草書体)を離れていつの間にか「へ」に「〃」の形だけに変容したって事ではないでしょうか。
(「江」のくずし字と「へ」+「〃」は結構似ています。)又、「様」に「〃」は本来の形ではなく、元々は「様へ」の「へ」が上記と同様の流れの中で「様へ」の「へ」に「〃」だったのが、「へ」が省略されたにも係わらず、無自覚故か「〃」を付ける事だけが残り「様」に「〃」となったのかも知れません。
参考URL:龍馬を大好きな人間のホームページ
http://www.top.or.jp/~sira/jpg/kana/e.jpg
(↑の「江」のくずし字から「へ」+「〃」をイメージして頂ければ幸い ですが、WEB上では余り良いくずし字の例が有りませんでした)
http://www.top.or.jp/~sira/jpg/kana/he.jpg
「Let's noto/変体仮名」
http://member.nifty.ne.jp/noto/4toys/hentaigana/hentaigana.html
中国語方言ページ/漢字の写真字典
http://member.nifty.ne.jp/Gat_Tin/kanji/kana.htm

*注*変体仮名 1900(明治33)年に小学校施行規則の第一表に平仮名・片仮名が一音一字に統一され、平仮名「え」の字源「衣」、平仮名「へ」の字源「部」と定められる以前は平仮名「え」の字源「衣、江、盈」等、平仮名「へ」の字源「部、遍、辺、邊、幣」等のくずし字(草書体)が各々統一されないままで平仮名として使用されていた背景があります。

 統一後は「江、盈」「遍、辺、邊、幣」等のくずし字(草書体)は、平仮名から除外され変体仮名扱いとなった結果、当時の人名或いは書道又は現代でも屋号等でのみ変体仮名を見掛ける程度で使用頻度は減りましたが、統一以前は幅広く使われていたので古典・歴史等を学ぶには今でも必要不可欠な仮名の一部です。

そくらちゃん

 少し自信はありませんが、意味はない、と回答します。昔、手紙はとても大事な通信手段でした。特に、一地方と一地方がもめないように、手紙で自分の考えをやりとりするとき、これが私の自筆のしるしだ、ということで、サインを決めていました。これを花押(かおう)と言ったのですが、これは、草書をくずしたような、それぞれ独特の表現を競いました。伊達政宗、徳川家康、みんな自己主張をした、くずし字の花押を使いました。
 これが、次第に武士から商人、庶民と広まるうちに、〜さんへ、私が自筆で出すのですよ、という意味を強めるような合図で、使い始めていったのではないでしょうか。 花押と同じく、これは、私があなたに特別に自筆で送ったものです、ということを相手に確認してもらうために。
かっくん

  まず「へ」という字を左右二つに分けてください「ハ」になりますね。それに点々とつけると「バ」になりますが実はこれは「バ」ではないんです「心」をちょいといじったものなんですね。つまり、手紙に心をこめてということなんです。同様に「様」にも点々とつけますがこれも同じです。下のほうに「ハ」という字が見えますね。「心」をこめてるんですよ。
のんきさん

  そういえば、中高生のころそんな風に書いた記憶がありますね。あと、「様」の14画目に点々をつけたり・・・。それって、中高生のときによくやる交換日記などで始まったんじゃないのかな。だいたい、はやりというのは中高生の遊びごころで始まったりするからね。でもいつからそれが使われていたかは残念ながらわかりませんね。
Tsuneさん

  これは、単なる飾り文字ではないでしょうか。若い女性がやっていたものがいつのまにか広まっていったものではないでしょうか。ノノのほかにも、友達への手紙だったりすると、ハートマークをつけたりもするようです。同様に「様」の最後の斜めの線にノノをいれてあるものもみたことがあります。これも意味合いは同じ事だと思います。
てるりんさん

  この「へ」の発音は、「へ」ではなく「え」だという区別の為。
ガウリィさん

  字の感じを可愛くさせるためだと思います。
 これについては、専門家でも正解にたどり着いていないという印象ですね。映画「ユーガットメール」では既に手書きの手紙は過去のものという感じのセリフがあったように、今後はこんな不思議な由来を持つようなこともなくなるのでしょうか? 
正答者の方々です。本当にありがとうございました。
乱気流さん・そくらちゃん・かっくん・のんきさん・Tsuneさん・てるりんさん・ガウリィさん

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